javaの基本データ型には文字列がありませんでした。文字列は基本データでなく、オブジェクトなのです。しかし基本データのようにもあつかえます。javaの裏側を知らなければ,違いは変数宣言の時に使う型の名前が int double などが小文字で始まるのに対して文字列は大文字で始まる String であることぐらいです。次のように使います。
String namae; namae = "abc";
これを1行で書くこともできます。
String namae = "abc";
文字列に *,/,- の演算をすることはできませんが,+ は連結になります。
String s,t,u; // 宣言します s = "abc"; // 代入します t = "def"; u = s + t; // 連結します System.out.println( u ); // 表示します。abcdef となります。
代入しないで直接表示することも可能です。
System.out.println( s + t ); // おなじく,abcdef となります。
文字列が数字の場合も文字列である限り足し算にはならず,連結です。
System.out.println( "23" + "45" ); // 表示は 2345 となります。
文字列と数値を + で結ぶと数値を文字列に変換して連結します。
System.out.println( "a = " + 100 ); // 表示は a = 100 となります。
これを使えば,
System.out.print( "30 × 5 = " ); System.out.println( 30 * 5 );
を
System.out.println( "30 × 5 = " + 30 * 5 );
と書くことができます。表示は次のようになります。
30 × 5 = 150
ただし,次の例はそのままではだめです。
System.out.println( "30 + 5 = " + 30 + 5 );
これは,
30 + 5 = 305
と表示されてしまいます。
ただしく表示させるには,
System.out.println( "30 + 5 = " + (30 + 5) );
とする必要があります。これは演算の順序が * と + では * が先に行われ,おなじ + なら左から順に行われるからです。
もちろん,文字列や数値が変数に入っていてもおなじです。
String enshuu ="円周の長さは "; double pai = 3.14; double hankei = 4.5; System.out.println( enshuu + 2*hankei*pai );
これで表示は次のようになります。
円周の長さは 28.26
円周率を3.14として、半径2.5, 3.5, 4.5 の円の面積を次のように表示するプログラムを作れ。 「文字列と数値の連結」で解説した方法のどれかを使うこと。面積はπr2
半径 2.5 面積は 19.625 半径 3.5 面積は 38.465 半径 4.5 面積は 63.585
変数名は任意ですが、半径と円周率は浮動小数のものにする必要があります。double を使ってください。
同じ名前の変数宣言をするとエラーになります。半径については次のようにするとよいでしょう。
double pai = 3.14; double hankei; hankei = 2.5; // 2.5 の時の処理 // ・・この部分は1つ作ればコピーできる hankei = 3.5; // 3.5 の時の処理 // ・・2.5と同じだが、hankeiが3.5なので結果が異なるというようにする hankei = 4.5; // 4.5 の時の処理 // ・・2.5と同じだが、hankeiが4.5なので結果が異なるというようにする