色の表し方(2)

RGB各8ビット方式は絶対でない

256段階(8ビット)以外もある

PaintShopProをはじめ多くのソフトで赤(R)緑(G)青(B)をそれぞれ256段階(8ビット)であらわす方式で色の表現をしています。Windowsもハードウェアもこれを元に設計されています。しかしそれですべてではありません。スキャナなどでは各色を12ビットでスキャンできるものもありますし、液晶ディスプレイでは各色256段階を表現できない(近い色が同じ色になってしまう)ものもあります。256段階をもっと細かくすることもできますが、細かく分けるとデータ量が多くなってしまいます。逆に少ないと微妙な色の変化を表現できなくなってしまいます。現在のところその妥協点が各色256段階ということなのです。

256段階(8ビット)といってもひとつでない

256段階に分ける方法もひとつではありません。0はすぐ決まります。でもどれだけ明るかったら最高の赤とするのでしょうか。ディスプレイの違いにより最高の赤の明るさも違うはずです。

さらに人間の目の特性を考慮する必要があります。光の強さが2倍になっても人間の目には2倍の明るさに見えないからです。

これらのハードウェアの特性や人間の目の特性を考慮して調整する必要があり、なかなか単純にはいかないことを理解してください。どの機械でも同じ色に見えるようにすることは難しいことです。

波長と色

一方、物理的には光はさまざまな波長の電磁波です。

光の波長と色の関係は次のようになっています。

赤い光と青い光が混ざると紫になります。すると波長が700nmの赤い光と450nmの青い光が混ざると410nmあたりの波長になるのでしょうか。そんなことはありません。

でも同じ振動である音にたとえるとドの音とミの音が混ざるとソの音になるというようなもので、大変不思議です。

これは人間の目にRGBの3色を感ずる細胞があり、この細胞からの情報を脳で処理して色として判断しているということなのです。すると波長が700nmの赤い光と450nmの青い光が混ざったものから受ける刺激と、410nmあたりの波長の光により受ける刺激が似ているということです。

CIE色度図

そのような人間の目のしくみに基づいてつくられた色の一覧表があります。きちんと表すには3次元の図にしなければならないのですが、明るさを無視して無理矢理2次元にしたものが次の色度図です。

コンピュータで使われている8ビットRGB形式の色の範囲が、sRGBとして表示されています。その外側はsRGBでは表示できない色ということになります。


聖愛高等学校
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Last update: 2002/10/01