メール配送の仕組み
同じドメイン内の相手に送る場合
ドメイン内のメール環境の構築
コンピュータのネットワークをつくります。このネットワークをひとつのドメインと考え st.seiai.ed.jp とします。
ひとつのコンピュータにmailという名前をつけて、メールサーバー(送信・受信をかねる)とします。usa, kuma などのユーザーを登録します。

サーバー内にユーザーごとに郵便受けにあたるものが作られて、メールが保存されます。
メールの送信
usa さんは sheep01 というコンピュータから kuma さんにメールを出している。

mail という名前のコンピュータがこのドメインの送信(SMTP)サーバーである。mail で働いているSMTPサーバーのソフトは、次のようにしてメールを配達する。
- kuma@st.seiai.ed.jp あてのメールを受け取ると、
- st.seiai.ed.jp から自分のドメインであることを判断し、
- mail内の郵便受けから kuma というものを探す。
- 見つかればそこに格納しておく。(見つからなければエラーを返す)
メールの受信
kuma さんは sheep03 というコンピュータからメールチェックをする。mail という名前のコンピュータがこのドメインの受信(POP3)サーバーでもあるので、mail に問い合わせる。

POP3サーバーのソフトと kuma さんの使っているメールソフト(今はThunderbird)は、次のように連携してメールを運ぶ。
- kuma さんからメールの問い合わせがあると、
- ユーザー名とパスワードを確認して合っていれば、
- mail内の郵便受けから kuma というものを探す。
- 見つかればそこに格納してあるメールをThunderbirdに送る。
- Thunderbird は無事にメールを受け取るとサーバーに指示を出しサーバー上のメールを削除する。
他のドメインの相手に送る
メールの送信
他のドメインに送るときはもう少し複雑です。

mail で働いている SMTPサーバーのソフトは、次のようにしてメールを配達する。
- ika@sakana.ac.jp あてのメールを受け取ると、
- sakana.ac.jp から自分のドメインでないことを判断し、
- sakana.ac.jp のドメインのメールサーバーを探す。
- sakana.ac.jp のメールサーバーが ryuguu であることがわかると、ryuguu にメールを転送し、配達を依頼する。
- ryuguu は ryuguu内の郵便受けから ika というものを探す。
- 見つかればそこに格納しておく。
メールを送ることができないと配達不能でエラーが戻ってくるが、どこが違っているかでどこから戻ってくるかが異なる。
- sakana.ac.jp が見つからなければ mail からエラーが戻ってくる
- sakana.ac.jp に ika が見つからなければ ryuguu からエラーが戻ってくる
メールの受信
受け取る人にとっては、自分のドメインから来たものも、他のドメインから来たものも区別はない。自分のドメインのPOP3サーバーにメールチェックにゆくだけである。

POP3サーバーのソフトと ika さんの使っているメールソフト(今はAL-Mail)は、次のように連携してメールを運ぶ。
- ika さんからメールの問い合わせがあると、
- ユーザー名とパスワードを確認して合っていれば、
- ryuguu 内の郵便受けから ika というものを探す。
- 見つかればそこに格納してあるメールを Thunderbird に送る。
- Thunderbird は無事にメールを受け取るとサーバーに指示を出しサーバー上のメールを削除する。
聖愛中学高等学校
http://www.seiai.ed.jp/
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