k,M,G..接頭語

大きな数に使う接頭語

長い距離を表すときにメートルでなくキロメートルを使うように、バイトもキロバイトを使います。

1000 Byte = 1 kByte です。

1000000 Byte = 1 MByte (メガバイト)です。

1000000000 Byte = 1 GByte (ギガバイト)です。

k や M や G などを接頭語といいます。

Byte は B, Bit は b と略すことがあります。

考え方

3MByte は M=106(0が6個)と考えて 3×106Byte とします。

40 000 000 000Byte は 40×109(0が9個)と考えて 40GByte とします。

大きな数に使う接頭語の表

数字 10n 記号 読み方 由来
1 000 103 k キロ ギリシャ語の1000から
1 000 000 106 M メガ ギリシャ語の「大きい」から
1 000 000 000 109 G ギガ ギリシャ語の「巨人」から
1 000 000 000 000 1012 T テラ ギリシャ語の「怪物」から
1 000 000 000 000 000 1015 P ペタ ギリシャ語の「5」から(10005)
1 000 000 000 000 000 000 1018 E エクサ ギリシャ語の「6」から(10006)
1 000 000 000 000 000 000 000 1021 Z ゼタ イタリア語の「7」から(10007)
1 000 000 000 000 000 000 000 000 1024 Y ヨタ イタリア語の「8」から(10008)

使用例

パーソナルコンピュータの出始めた1980年ごろはメモリの容量は32kByte程度で外部記憶装置は1.4MByte程度のフロッピーディスクだった。現在のものはメモリが4GByte程度搭載されていて外部記憶装置は500GByte程度のハードディスクになっている。テレビの録画のためのハードディスクは2TByteというものまで販売されている。

Linuxに使われるext3というファイルシステムは最大容量が32TByteだが、ext4になると1EByteまで拡大される。

使用例 10n 0の数で 何の例か
32k 32×103 32 000 1980年ごろのメモリの容量
1.4M 1.4×106 1 400 000 フロッピーディスク
4G 4×109 4 000 000 000 現在のメモリ容量
500G 500×109 500 000 000 000 現在のハードディスク
2T 2×1012 2 000 000 000 000 テレビの録画のためのハードディスク
32T 32×1012 32 000 000 000 000 ext3の最大容量
1E 1×1018 1 000 000 000 000 000 000 ext4の最大容量

日本の接頭語

最近ではコンピュータ関係の他に放射性物質の量について大きな数の表現が必要になってきた。日本語の数の体系は10000ごとになっていてこれに十百千を組み合わせて表現する。

数字 10n 記号 読み方
1 0000 104 まん
1 0000 0000 108 おく
1 0000 0000 0000 1012 ちょう
1 0000 0000 0000 0000 1016 けい

大きな数の日本の使用例

国際原子力事象評価尺度(INES)ではレベル7の深刻な事故と判定する条件の一つに「数万テラベクレル以上の放射性物質の外部放出」をあげている。レベル6では数千から数万テラベクレル、レベル5では数百から数千テラベクレルとなっている。2007年7月16日の新潟県中越沖地震に伴う東京電力柏崎刈羽原子力発電所の事故では大気へヨウ素が3億ベクレル程度放出されたと報告されている。2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故では6月6日に77万テラベクレルという推計が保安院から発表された。チェルノブイリ原発事故では総放出量520万テラベクレルといわれている。

当初60京ベクレルなどと報道されていたが、60万テラベクレルというようになってきている。コンピュータ関係で「京」よりも「テラ」がよく知られるようになったからだろう。「ペタ」が有名になれば600ペタベクレルと言った方がいい。

後に、77万と77京では77万が小さい印象だからだと思うようになった。テラベクレルもベクレルも区別がつかない場合は77万のほうが小さく印象に残る。

使用例 10n 0の数で 何の例か
数万テラベクレル以上 5~6×1016 50 000 000 000 000 000 レベル7 4+12=16
数千テラベクレル 5~6×1015 5 000 000 000 000 000 レベル6 (5と6の境界)レベル6と7の境界
数百テラベクレル 5~6×1014 500 000 000 000 000 レベル5 (4と5の境界)レベル5と6の境界
3億ベクレル 3×108 300 000 000 柏崎刈羽原子力発電所の事故
77万テラベクレル 77×1016 770 000 000 000 000 000 福島第一原子力発電所の事故(5月まで)
77京ベクレル 77×1016 770 000 000 000 000 000 同上
770ペタベクレル 770×1015 770 000 000 000 000 000 同上
520万テラベクレル 520×1016 5 200 000 000 000 000 000 チェルノブイリ原発事故
520京ベクレル 520×1016 5 200 000 000 000 000 000 同上
5.2エクサベクレル 5.2×1018 5 200 000 000 000 000 000 同上

以下は参考:小さな数に使う接頭語

参考までに

数字 10n 記号 読み方 由来
0.001 10-3 m ミリ ラテン語の1000から
0.000 001 10-6 μ マイクロ ギリシャ語の「小さい」から
0.000 000 001 10-9 n ナノ ギリシャ語の「小人」から
0.000 000 000 001 10-12 p ピコ イタリア語の「小さい」から
0.000 000 000 000 001 10-15 f フェムト デンマーク語の「15」から
0.000 000 000 000 000 001 10-18 a アト ノルウェー語の「18」から
0.000 000 000 000 000 000 001 10-21 z ゼプト イタリア語の「7」から(10007)
0.000 000 000 000 000 000 000 001 10-24 y ヨクト イタリア語の「8」から(10008)
聖愛中学高等学校
http://www.seiai.ed.jp/
Jun. 2011