あの字はどこに?

JIS X 0208 の改訂で文字の入れ替え

JIS X 0208-1978(当時の番号でJIS C 6226-1978)が1983年に改訂され、JIS X 0208-1983(JIS C 6226-1983)となった時に問題となったもの。

「堯」、「槇」など4文字を第2水準に移し、空いたところに略字を入れた。

「灌潅」「鯵鰺」など、22組44文字を入れ替えた。

「鴎」、「涜」を含む254字の例示字形を変更した(略字を入れる方向)。

「鴎」、「涜」の本来の文字は出せなくなってしまいましたが、JIS X 0213 で復活しました。Unicodeにも収録されていますので、上記の表ではそのコードを入れています。

文字 説明 JIS78 JIS83 0213:2004 (Unicode) UTF-8
土3つ 22-38 84-01 1-84-01 U+582F E5 A0 AF
土1つ 22-38 1-22-38 U+5C2D E5 B0 AD
43-74 84-02 1-84-02 U+69C7 E6 A7 87
43-74 1-43-74 U+69D9 E6 A7 99
口口 20-35 62-85 1-62-85 U+704C E7 81 8C
権歓 62-85 20-35 1-20-35 U+6F45 E6 BD 85
品鴎 18-10 1-94-69 U+9DD7 E9 B7 97
区鴎 18-10 1-18-10 U+9D0E E9 B4 8E

JIS X 0213:2004は、JIS X 0213:2000の例示字形を変更

国語審議会の答申「表外漢字字体表」に合わせて例示字形を変更した。もともと文字コードは文字の符号化表現を定めるものであり、例示字形は規範ではないのだが事実上基準になっているので影響は大きい。

葛など168字が変更された。(略字を排する方向で、下がヒの葛は今後表示できなくなる)

剥など10字が追加された。Unicodeにすでに別の符号が与えられていたたので元の字をそのままにして新たに追加した。

文字 説明 JIS78 JIS83 0213:2004 (Unicode) UTF-8
19-75 19-75
1-19-75 U+845B E8 91 9B
29-22 29-22
1-29-22 U+914B E9 85 8B
39-77 39-77 1-39-77 U+5265 E5 89 A5
1-15-94 U+525D E5 89 9D
17-19 17-19 1-17-19 U+5618 E5 98 98
1-84-7 U+5653 E5 99 93
28-24 28-24 1-28-24 U+53F1 E5 8F B1
𠮟 1-47-52 U+20B9F F0 A0 AE 9F

問題になっている人名漢字

字の形が違っても「同じ字」とすることを「包摂」という。崎と﨑(たち崎)などは同じ字とされ同じ文字コードに割り当てられていた。JIS X 0213では包摂規準の適用から除外されて別の文字コードが割り当てられ書き分けが可能になったものがある。

﨑は使いたいという要望の多い3大人名用漢字とされたもののうち1つであったが今回追加された。

文字 説明 JIS78 JIS83 0213:2004 (Unicode) UTF-8
26-74 26-74 1-26-74 U+5D0E E5 B4 8E
1-47-82 U+FA11 EF A1 91
25-66 25-66 1-25-66 U+9AD8 E9 AB 98
U+9AD9 E9 AB 99
21-40 21-40 1-21-40 U+5409 E5 90 89
𠮷 U+20BB7 F0 A0 AE B7

聖愛中学高等学校
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